エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

「海老沢さんは気が進まないでしょうが、ちょっとお付き合いください」
「は、はい……」


病院のトップである慎一、それも雅史の父親に言われて拒絶などできない。恐縮しつつ頭を下げた。

シートにゆったりと体を預ける慎一に対して、楓は上体に力を入れて背筋を伸ばしたまま。車中では会話もなく、ただただ窓の外に視線を向ける以外になかった。
< 185 / 322 >

この作品をシェア

pagetop