エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

「私も倉持先生が好きって白状したんだから、次は海老沢さんの番じゃない?」


まるで修学旅行のノリ。夜中に仲良しグループの女子が、順番に好きな人を打ち明け合うような感じといったらいいのか。屈託のない笑顔が楓に伝染する。
沙月と恋バナをしたい気持ちが、むっくり頭を持ち上げた。

相手が相手だけに内緒にしておいたほうがいいのはわかっている。でも芹菜の登場やアメリカの一件もあり、誰かに話を聞いてもらいたいほうに軍配が上がる。沙月なら黙っておいてくれるだろうという信頼もあった。


「院内の人です」
「えっ、誰だろう」


沙月があれこれ名前を挙げ連ねていく。どの人も的外れで、楓はその度に首を横に振った。

そうしているうちに注文したホットサンドがふたりの前にそれぞれ置かれた。どちらもおいしそうだ。
早速サンドを手に取った沙月が「神楽先生は違うだろうし」と言った瞬間、楓の手が止まった。


「……もしかしてそうなの?」
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