エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

芹菜のメールと、検査薬の結果で眠れない夜を過ごした翌日、楓は出勤の前に勤め先の産婦人科を受診した。
妊娠していないのはわかったが、生理の遅れは診てもらったほうがいいと考えたためだ。


「過度なストレスを受けていませんか?」


女性医師に質問され、なんとも答えづらい。


「海老沢さんは秘書という立場ですし、それなりに気も使うでしょう。ひとまず排卵誘発剤のクロミッドを処方しておきますので、それを飲んでみてください。それでも生理がこないようでしたら、また受診してください」
「……はい、ありがとうございました」


頭を下げ、診察室をあとにする。
病院でも尿検査をしたが、やはり妊娠は認められなかった。医師の言うようにストレスが原因なのだろう。

ここ二カ月はジェットコースターのような日を送ってきたため、生理不順になってもおかしくないかもしれない。
楓は会計で処方箋を受け取り、並びにある薬局で薬を受け取ってから出勤した。
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