エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「雅史さんは院長とまだお話しされてます」
あちらでの報告がいろいろとあるだろう。
「そうですか。アメリカ出張、お疲れ様でした」
「ありがとうございます」
形ばかりの挨拶を返したが、彼女の顔を見られない。頭の中にはメールの一文が何度も行ったり来たりしていた。
「写真、見てもらえましたか?」
早速、先制弾が撃ち込まれる。
「前に雅史さんに好きな人の存在を聞いたときに、海老沢さんは違うと言ってましたけど本当はそうなんですよね? ふたりを見ていればわかりますから」
芹菜の勘が鋭いのか、楓たちの言動から好意が漏れていたのか、どちらにしても彼女は確証を掴んでいる目をしていた。
「でもやっぱり雅史さんも男ですよね。楓さんを好きと言いながら、近くにいる私を抱けるんですもの」
「先生はそんな人ではありません」