エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「あなたはよくご存じじゃないですか。頭痛がするから鎮痛剤を欲しいと私の部屋を訪れた。目眩を起こしたと偽って部屋に押し入り、私の目を盗んでコーヒーに睡眠薬かなにかを仕込んだ」
「そ、そんなことしてませんっ」
芹菜が懸命に首を横に振る。
慎一は「睡眠薬?」と怪訝そうに眉を動かした。
「それではあの夜、あなたを拒絶したあとに普通では考えられないほどの強烈な眠気を感じたのはなんだったのでしょう。朝まで一度も目覚めませんでした」
「私は知りません。院長、本当なんです!」
慎一に向かって釈明するが、慎一もどう反応したものか思案しているようだ。眉をひそめ、雅史と芹菜を交互に見やる。
おかしいと思った翌朝、自分の尿を採取しておけば証拠になったのにと悔やまれてならない。
「では、これはどのようにして撮影したんですか? いかにもふたりの間になにかがあったような写真は、私がこん睡に近い状態だからこそできた。違いますか? あなたが楓に送っている以上、撮影者はあなた以外にない」