エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
とはいえ、相変わらずナンバーはわからないまま。当時も四ケタの番号をいろいろ試したが、結局開かずじまいだった。
ダメ元でくるくると数字を選んでいく。楓や誠也の誕生日は該当せず、芳郎も違っていた。
ほかにも語呂合わせでいくつか試すが、やはり開かない。
「きっと違うだろうけど……」
不意に思いついたのが、ふたりの結婚記念日だった。
表面的にあまり良好な関係には見えなかった両親のため、亡くなった当時はまるで頭になかった数字だ。
「たしか九月二十五日だよね」
いつだったかふたりの結婚式の写真を見せてもらったときに、印字された日付がそうだった。式の当日に忙しいなか、ふたりで提出したと話していた記憶がある。
〝〇九二五〟
〇から順に数字を並べていく。
きっと違うだろう。頭では否定しながら最後の五に合わせたそのとき、カチッと音を立てて南京錠の掛け金が外れた。