エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

「えっ、なんで」


倉持は困惑の表情だ。


「もうお腹がいっぱいなので」


沙月が目の前に広げたお手製弁当は、まだ半分以上が手つかずの状態だ。お腹がいっぱいとはとうてい思えない。


「白石さん、どこか具合でも悪いですか?」


見ていられずに楓が口を挟んだ。つい先ほどまで和気あいあいと話していたのに、いったいどうしたのだろう。


「ううん、大丈夫。海老沢さん、私、先に戻るね」
「でもまだお弁当が」


楓の質問にも答えず、そそくさとお弁当を片づけて席を立つ。沙月は急ぎ足で休憩室を出ていった。


「倉持先生、白石さんとなにかあったんですか?」


少し前に見かけたときにはごく普通に話していた覚えがある。
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