エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない

翌週の月曜日、出勤して簡単に清掃を済ませたあと、楓はパソコンを立ち上げてメールの確認をはじめた。

一通ずつメールの確認をしていくと、英語のタイトルに行き着く。開いたらそれは、アメリカのオハイオ州にあるジェファーソン州立病院からのものだった。
雅史が一時、脳神経外科医としての腕を磨くために勉強していた病院である。

用件は、近く開かれる学会への参加を誘うものだった。雅史は論文を提出していないが、聴講してはどうかというもの。

スマートフォンのスケジュールアプリを開き、取り急ぎ彼の予定を確認すると、手術や会合、来客の予定などなにも入っていない。

(先生にその気があれば行けそう)

とはいえ緊急の手術が入る可能性はあるが。そのあたりは特別難しい処置でない限り、他の医師への引き継ぎさえできれば問題はないだろう。

雅史が出勤してきたのは、楓がたまったメールを全てチェックし終えたときだった。
ドアが開くと同時に椅子から立ち上がる。


「おはようございます」
「おはよう」
「神楽先生、早速ですが」
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