エリート脳外科医の独占愛に、今夜も私は抗えない
「三時にカンファレンスがありますが、それ以前でしたら……」
楓が答えると、田所は雅史と楓に順番に目を向けて続ける。
「では二時半。院長室におふたりでお越し願えますか」
「ふたり? 海老沢さんも一緒に?」
「はい、そうです。院長からそのように仰せつかっておりますので」
田所は雅史たちの返事も聞かず、音も立てずにドアを閉めた。
雅史と顔を見合わせて首を傾げる。
これまで院長から揃って呼び出されるなどなかったため、その理由は見当もつかない。
「ちょうどいい。アメリカ行きの話もしておこう」
「はい。では、院長にお見せするメールの案内もプリントアウトしておきます」
「ありがとう」
雅史に会釈で返し、パソコンに目を落とした。