俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 舞台で演じる楽しさや開放感ならば誰よりもよくわかっている。
 女優になりたいと思った日、瞼の裏に焼き付いている母の怪演。今まで培ってきた演技力。千秋楽の感動。

 様々な思い出が脳内を駆け巡り、気づけば身体に力が湧いてきていた。

 先程までは緊張のせいで震えていたはずなのに、今はそれも止まっている。

「お前の魅力を日本に、いや世界に伝えてやれ」

「……っ、はい。玲二さん、ありがとうございます」

 心から感謝を込めて玲二に微笑みかける。昔はあんなにも苦手だったはずなのに、ここ最近の短期間で玲二は私のヒーローになりつつあった。

 彼に自分の演技を見てもらいたい。納得してもらいたい。
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