俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 夕日が沈んでいく。
 水路を進むゴンドラは狭い道を進んでいく。多少の揺れがあるために外へ身を乗り出す事は出来ない。夜風が吹き始めるも、玲二の持ってきてくれたコートのおかげで寒くはなかった。

 優雅な景色にため息をついていると玲二が口を開いた。

「そろそろためいき橋の下を通る頃合いだ」

「……ためいき橋ですか?」

 不思議な名称の名前に私は首を傾げなが繰り返す。すると何故か口元をニヤつかせ、私に顔を寄せてきた。

「知ってるか? ためいき橋の言い伝え」

「言い伝え……知りませんが」

「日没に橋の下でキスした恋人同士は永遠の愛が約束されるそうだ」

「え、永遠の愛ですか……」

 玲二の意地悪げな面持ちとその言葉に心臓が早鐘を打つ。
 永遠の愛が約束されるだなんてただの噂であり、信憑性などないものだ。けれど。
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