俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

 すでに日は沈んでおり、ちょうどいい時間帯だった。周りにはロマンティックな雰囲気が漂い、より体を強張らせる。

 先程は素直になれると思っていたのに、今はどうしてだかそうはなれそうにない。頑なな心が芽を出してしまっており。
 
「わ、私たちはカップルじゃないですから関係ないですよね!」

 我ながら可愛くない言葉が口から漏れ出てしまう。後悔しても仕方がないが、自分の情けなさにほとほと呆れてしまいそうだった。

 気持ちを認めるのが怖くて仕方がないのだ。

 言葉を聞いた玲二は眉根を寄せる。
 いつものように憎まれ口でも飛び出すのかと思いきや、どこか寂しそうな感情をその切長な双眸に宿していた。

 その様子に胸がぎゅっと掴まれたように痛み、唇を振るわせる。
 
 
 ーーなぜ、そんな顔をするの?
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