俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜

「違約金もかかるし、私がこのままでもいいって言ってるんだから……」

「俺が良くねえんだよ。なんだ、月ノ島のーー俺の妻がいつまでもこんなボロアパートに住んでるなんてこっちが気に食わねえんだ。違約金? そんなの俺が即金で払うから、早く管理人の場所を吐け」

 あまりの剣幕に管理人が住んでいる部屋を教えてしまうと、玲二はその足ですたすたと歩いて行った。呆気に取られていると5分後には戻ってきて、はっとした私は思わず身を乗り出して尋ねる。

「管理人さんに変なことしてないでしょうね」

「なにも。ただ、金を置いてきただけだ」

 その言葉に思わず「お金!?」と繰り返す私に対し、玲二は「300万ほどな」とあっけらかんに答える。

「さ、300万円……」

 それを日常的に持ち歩いていることも相当だが、まず一般庶民にほいほいとお金を渡す金銭感覚に眩暈を覚える。
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