俺様御曹司の隠された溺愛野望 〜花嫁は蜜愛から逃れられない〜
手伝ってくれるのか、玲二は私の段ボールからいくつか雑誌を取り出す。だが、その途端、急激に不機嫌な顔つきへと変貌する。
「…………お前……この男のファンなのか? さっきからこいつの表紙の雑誌ばかり見る気がするが」
「え、あ、それは……」
「名前、なんだったか……たしか遠藤、なんちゃらだ。遠藤……そう、遠藤朝陽だ」
玲二はそう言ってどこか苛立ちながら眉を顰める。腕を組み、不愉快そうな面持ちで私に鋭い視線を寄越した。
言葉に詰まり、目を彷徨わせる私は側からみれば相当落ち着きのない様子だろう。玲二の言っていることは当たってはいないが、そうなる理由があった。
「えっと、ファンとかではなくて……この人、遠藤朝陽は私の所属しているあの劇団出身なんです。だから顔見知りの応援、みたいな」