幼なじみマリアージュ~偽装のはずが、エリートパイロットの溺愛が開始されました~
淡々の語るルキに対して俺は何て返していいのか分からなかった。

「もうすぐ…撮影が再開されますよ…ルキ」

俺達の元に古谷さんが来た。

「分かった…じゃまたね…草壁さん…あ…お兄さんに宜しく」

「おーっ」

俺はルキと別れた。

―――兄貴に宜しくか…

兄貴はどうしてるかな?

俺は思わず兄貴の携帯に電話を掛けた。

――――どうした祐斗?


「あ、兄貴…久しぶり…今いいかな?」

――――お前…朝比奈さんの長女と結婚するらしいな…おめでとう…

「そうなんだ…」


――――俺も近々…帰国するし…三人で飯でも食おうぜ…結さんにそう伝えてくれ


「それって…」

――――あ…完全に大使館は閉鎖して、一時帰国だ…

「そっか…大変だな…」

――――お前は?


「俺は…公私共に充実しています…」


―――いいなぁー…


「あ、幸人さんとは連絡取ってる?」


―――幸人?あ…半年に一回だけど…近況は報告し合ってる…どうしてそんなコト訊くんだ?


「別に…じゃまた…帰国した折に…」

―――分かった。切るぞ…

兄貴の方が先に切ってしまった。





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