社長さんの溺愛は、可愛いパン屋さんのチョココロネのお味⁉︎
***
「めっ!」
と、不意にこちらを振り返ったくるみにそう言われて、実篤は一瞬くるみに叱られてしまったのかと思った。
「えっ? あっ、ごめんっ」
やはり不躾にも恋人繋ぎなんてしてしまったのがいけなかったのかと謝りながら振り解こうとしたら、何故かギュッと強く握り直されて戸惑ってしまう。
訳がわからずくるみを見つめる実篤に、「目っ! 開けてらしたままだったら手を繋いだ意味がないじゃないですか」と眉根を寄せられる。
「あ、ごめんっ」
そう言えばそうだった。
手を握り返した時のくるみの反応が可愛くて、つい目を閉じもせず彼女に見入ってしまっていた。叱られて当然だ。
くるみから注意を受けた実篤は、今度こそギュッと目をつぶった。
てっきり、目さえ閉じたらすぐにでもくるみが自分の手を引いて歩き出すものと思っていたのだけれど。
一向に引っ張られる気配がなくて「おや?」と思う。
「めっ!」
と、不意にこちらを振り返ったくるみにそう言われて、実篤は一瞬くるみに叱られてしまったのかと思った。
「えっ? あっ、ごめんっ」
やはり不躾にも恋人繋ぎなんてしてしまったのがいけなかったのかと謝りながら振り解こうとしたら、何故かギュッと強く握り直されて戸惑ってしまう。
訳がわからずくるみを見つめる実篤に、「目っ! 開けてらしたままだったら手を繋いだ意味がないじゃないですか」と眉根を寄せられる。
「あ、ごめんっ」
そう言えばそうだった。
手を握り返した時のくるみの反応が可愛くて、つい目を閉じもせず彼女に見入ってしまっていた。叱られて当然だ。
くるみから注意を受けた実篤は、今度こそギュッと目をつぶった。
てっきり、目さえ閉じたらすぐにでもくるみが自分の手を引いて歩き出すものと思っていたのだけれど。
一向に引っ張られる気配がなくて「おや?」と思う。