美琴ちゃん、大丈夫?
気を取り直して佐藤警部補に純さんと歩さんを紹介する。

「柊さんのトレーナーをやらさせてもらっている佐藤と申します。」

佐藤先輩がピシッと警察らしい礼をした。

それにつられて純さんもピシッと体を硬くさせて頭を下げる。

「あ、はじめまして、時山です!いつもお世話になっております!」


「…この度は私の指導が行き足らず…このような事態になり、本当に申し訳ありませんでした。」


「いえ、そんな…頭をあげてください」

突然深く頭を下げた佐藤先輩のその姿に、
複雑な感情が降って沸いて、言葉に詰まる。


「…」


「柊。」


佐藤警部補が私の方に向き直る。


「今回のことはお前の不手際だ。…お前を止められなかった俺も。怪我が治ってもしばらくは現場に出るな。本部で内勤だ。」


「…はい。」


…悔しいけど、受け入れるしかない。



「ただ」



それまでかたく強張っていた佐藤警部補の表情が柔らかく緩んだ。



「俺がお前でも同じことをしたと思う。」



「…先輩…」



かっこいい先輩の言葉に胸が熱くなった時だった。




「ニャー」






警部補の鞄が鳴いた。






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