振られた私を御曹司が拾ってくれました。
翌日の朝
太陽が力強く波を照らし始めた頃、船は島の桟橋へと近づいていた。
プライベートアイランドと聞いて、小さな島を想像していたけれど、思っていたよりもかなり大きな島のようだ。
島は中央に向けて高く山のようになっている。その山の頂上には、まるでヨーロッパの国を思いおこされるようなお城が建っている。
どうやら、あのお城がアジームの邸宅のようだ。
私達は迎えのバスと乗用車に別れてそのお城に向かった。
私はアジームが乗る乗用車に一緒に同乗した。
車がお城に近づくと、その周りには大きな庭園が広がっていて、中世にタイムスリップしてしまったかのような佇まいだ。
(…うわぁ、綺麗…)
「琴音、この庭園も綺麗だろ…僕のお気に入りなんだ。」
心の声が漏れていたのだろうか。
「すごい素敵な庭園ですね。バラの花のガーデンアーチも綺麗!」
庭園を進み少しすると、建物の入り口に到着した。
入り口には、使用人の方々だろうか、玄関前に出てお出迎えをしてくれている。
その中央にいる黒いスーツ姿の男性が一歩前に出て挨拶をした。
白い手袋をして、髪をキッチリ固めている。この男性もかなりの美形だ。
(…もしかして執事の方かな?アニメとかでしか見たことが無いよ…)
「アジーム様、お帰りなさいませ。」