振られた私を御曹司が拾ってくれました。
ディナーを食べ終えた私は、シアタールームで映画に夢中になっていた。
すると、駿は少し眠そうな顔で近づいてきた。
「琴音、そろそろ寝た方が良いぞ…僕は先に寝かせてもらうね。」
「うん、もう少ししたら私も寝ます。おやすみなさい。」
駿は大きくあくびをしながら、ベッドへと向かった。
連日忙しくしていたので、駿はだいぶ疲れているのだろう。
恐らく、この旅行の準備も、仕事の合間にしてくれていたのだから、きっと大変だったはずだ。
観ていた映画も、エンディングロールが画面の上から流れ出し、私もベッドへと向かった。
駿はすでに気持ちよさそうに、寝息をたてている。
その姿は少し幼く見えて、可愛く見えてしまう。
私は思わず駿の髪にそっと触れた。駿の髪は見た目より柔らかい。
すると、寝ているはずの駿が私の手を掴んだ。
「…っあ、駿、起こしてしまってごめんなさい。」
「琴音、…僕に触れて…誘っているの?」
「ち…違います!」
心臓がうるさく大きく鳴りだした。
顔が熱く、恐らく真っ赤になっているだろう。
駿はそんな私を見てクスッと笑った。
「琴音、揶揄ってごめん…真っ赤になって可愛いね。」
駿の甘い言葉に、さらに顔が熱くなってくる。
駿は私の腕を引き寄せて、自分の腕の中に私を閉じ込めた。
「琴音、…君をこのままずっと腕の中に閉じ込めておきたいよ」
「…駿、…おやすみなさい。」