振られた私を御曹司が拾ってくれました。

アジームの用意してくれたリムジンで、私達はアジームの家へと向かった。
車を降りて、私は思わず叫んでいた。


「す…す…スゴイ!、アラビアンナイトの映画で見た宮殿みたい。」


そこには、イスラム建築の豪華な宮殿が建っていた。
思わず叫んでしまったが、映画やアニメで見るアラビアンナイトそのものだったのだ。


「さぁ、どうぞ中へお入りください。」


アジームに続き、宮殿の中に入ると、以前にプライベートアイランドでお会いした、執事のハリーが出迎えてくれた。


「長旅でお疲れでしょう…すぐにお茶をお持ちしますね。」


私達は豪華な応接に通される。
この応接に置いてある椅子は、繊細な刺繍のカバーが付いている。
座ってしまうのが、勿体ないと感じるほどだ。

間もなくして、執事のハリーが香りのよい紅茶を持ってきてくれた。
この紅茶はフルーツの甘い香りがしている。

紅茶の入ったカップを口元近くまで寄せると、柑橘系の甘い香りがさらに濃くなり、思わず口角が上がる。

すると、駿がこちらを向いて口を開いた。


「琴音、実は今まで内緒にしていたのだけど、驚かせても良いかな?」

「…驚くって?私がですか?」


駿は大きく頷いた。


「うん。…明日、結婚式なんだよ。」

「…はっ?どなたが結婚式を挙げるの?」


駿はクスクスと笑っている。隣にいるアジームも悪戯な笑顔をした。


「…琴音、僕と君の結婚式だよ。」

「う…噓でしょ。」


何という事だろう。突然に結婚式なんて、驚き過ぎて頭が真っ白になりそうだ。
アジームは微笑んでこちらを見た。

「僕も、琴音のウェディング姿を早く見たいな…そうだ、琴音はこれからドレスとか選ばないとならないな。」
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