【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)
そんなふうにして、相槌を重ねていると――
食後のコーヒーが出てきた頃、会長はそれ口にしながら、どこか懐かしむようにして問いかけてきた。
「そういえば、島田は覚えているのか?」
さっきまでの場を盛り上げようといった雰囲気とはうって変わり、意識はそちらに流される。
島田さんはコーヒーに伸ばす手を止めて、顔を上げた。
「國井さんにはこの前言ったが、実は島田に見合い相手をと考えていたら、ふと、あのときのことを思い出してね……。國井さんが無理をして、医務室に運ばれたときのこと――」
会長はコーヒーを口に運んだあと、記憶を遡るように促す。