【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)

胸の奥がじわりと熱を持ちはじめる。
島田さんの方も黙って会長を見たままだ。

「性格や雰囲気は正反対だが、自分には無いものを持ち寄っているというのも興味深いな。長いこと生きてきたが、人間が成長していくうえで、そういった刺激というものは大切なことだ。まぁ、こうして引き合わせたからと言って、無理矢理どうこうしようとは思っていないが……二人ならいい関係を築いていけそうだ、なんて今日改めて思った。若い二人に食事に付き合ってもらえて、いい日になったよ……」

私には勿体ないほど嬉しい言葉で締めくくろうとする会長に「会長……」と静かにつぶやく。

『君なら悪いことにはならないだろう』

『わしのことも常に気にかけてくれる優しい君なら、あいつの懐にも入れるような気がしたんだ』

確かにこの前もそう言って、このお見合いを勧めてくれたけれど。

思っていた以上に私たちを見てくれていた姿に、ジーンと胸が熱くなる。
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