【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)
……会長には、彼を包んでいるこの暗黒のモヤモヤは見えないらしい。嘘に気付かず、両手を組んで乙女のようにパァッと顔を輝かせてしまう。
「なら、わしはただの邪魔者なのか!」
――え?
「はい、そうですね」
嘘でしょ――?!
驚いて飛び上がりそうになる私の頭を、さり気なく大きな手がぽフッと乗って押し留める。キュンとしかけたけれども、そうじゃなくて。
「なら邪魔者はとっとと退散して、若い二人の時間にしてやったほうがよさそうだな」
「ありがとうございます、助かります」
え、ちょっと……!
早すぎて、会話についていけない……っ!
しかし、戸惑う私を他所に、ふたりは予定していたかのようにトントンと事を取り決めて。
そしてまたたく間に
「家の者を呼ぶから見送りはいらない! 仲良くな〜」