【書籍化&コミカライズ】離縁前提の結婚ですが、冷徹上司に甘く不埒に愛でられています(離婚予定の結婚なのに〜)
スプーンを手にしたまま上目遣いでこちらを見やる美麗な面立ちは、さっきよりもシリアスな気がして思わずドキリとする。
さっきまでの気がかりが身を潜め、一気に意識はこちらに向いた。
「なにも聞いてないと、思う、けど? なに? どうかしたの?」
噂的なものには鈍感なタイプだ。
首を傾げると、友子はちらりと周囲を確認したあと顔を寄せてきた。
「ゼネマネがお見合いを勧められているらしいわよ」
「え……」
一瞬、息が止まった。
ぴくんと揺れた肩のせいで、白いシフォンブラウスがふわりと揺れる。
おみ、あい……? 島田さんが……?
飛んできた情報を受け止めきれず、スプーンを持った手をテーブルに置いてしまう。