クールな美形王子の誘惑
テストが終わったら、梓くんがいなくなる…。
本当……なのかな。
「彩奈が勝手に決めたけど、
わたしそんな勉強教えてもらわなくても…」
「………」
「……あず?」
「……スウェーデンに帰るって、
八雲さんが言ってた、一緒に住んでる女の子と関係あるのかな…」
「……さぁ…。
八雲の話だと外人さんみたいだし、無関係ではないと思う」
さくらちゃんが心配そうに私を見て
ポン、と私の頭を撫でた。
「プリンスがあずに黙ってどっか行ったりしないよ。大丈夫」
「……うん」
私が突き放しちゃったけど…
勝手にいなくなったり、しないよね…?