お姉さんは、野宿だなと呟いた。森の中だった。申し訳なさそうに、馬車の通れる道が存在している。その道をずっと歩いてきた。
 この森を抜ければ次の村が見えてくるらしいのだが、今日中に村に入るには無理なようだ。ようするに今日中にこの森を抜けるのは無理だということである。

 次の村で、旅を始めてから三つ目の村になる。
「すいません」と少年は謝った。

「何を謝る必要がある」とお姉さんは言った。
「人間とは面白いな、それとも君が面白いのか?」
 ふふふ、と笑んだ。

 よい場所があったので、そこで野宿の準備を始めた。近くに水辺があるらしい。心優しい音が聞こえてくる。彼は腰を落ち着けると、靴を脱ぎパンパンに膨れ上がった両足を軽くもみ始めた。

 それを見たお姉さんは、
「また、私が君に気遣わなかったのがいけなかった。私が食料や薪となりそうなものを探してこよう」
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