「向こうでテントを張っている集団があるのだよ。彼らは、村から村へ、町から町へと移動する踊りの一団らしい」

「その人たちに誘われたんですか?」
 お姉さんは答えず、笑顔で誤魔化した。
 彼女の容姿は人を惹きつける魔力があるのだろうか。

 彼女に案内されたところでは、十人前後の人々がテントを張って、食事の準備をしている最中だった。男性が四名、女性が七名。

「姉ちゃん、来てくれたのか」
 とこの集団の中で一番偉そうな人が、こちらに気付いて声をかけてくれた。

「世話になる。これは私の弟だ」
 と少年を紹介した。

「いやいや、こちらこそ世話になるよ。姉ちゃんみたいな美人さんと一緒に過ごせるんだから」

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