極秘出産でしたが、宿敵御曹司は愛したがりの溺甘旦那様でした
『そう、雨の日だけ開いているお店があるの。普段は古書店なんだけれど雨の日はお客さんが少ないからご主人の趣味で美味しい紅茶が出してもらえて。それが絶品でね、衛士もまた一緒に行こう!』
はしゃぐ私に対し衛士は軽くため息をついた。
『それは今度でいい。それより』
そこまで言って彼は私の方にゆっくりと近づくと、正面から抱きしめる。
『今帰らなくても、もう少し小降りになってからでもいいんじゃないか?』
それは私を気遣ってなのか、なにか衛士の思惑があるのか。雨の音は逆に部屋に静けさをもたらした。時間を気にしつつしばらく葛藤し、私は彼の背中に腕を回す。
『うん。甘えようかな』
私の答えを聞いて腕の力が緩められる。彼と目が合いそっと唇が重ねられた。
『雨も悪くないな』
苦笑する衛士の顔がどこか嬉しそうで胸がときめく。
ふと意識を戻し、こっそり運転する衛士の整った横顔を見つめる。真っすぐな眼差し、すっと伸びた鼻筋に薄い唇。
付き合っていたときもこうやって彼の姿を盗み見した。そのたびに、何度も彼を大好きだと再確認した。
「甘えてもいいかな?」
茉奈のためにも、彼の厚意を素直に受け取ろう。
「どうぞ。正直、未亜自身に甘えてもらいたいんだ」
「……もう衛士にはたっぷり甘やかされたよ」
私の切り返しに衛士が視線だけこちらに寄越す。その瞳がかすかに揺れていた。私はなにも言わず微笑んで窓の外を改めて見た。
はしゃぐ私に対し衛士は軽くため息をついた。
『それは今度でいい。それより』
そこまで言って彼は私の方にゆっくりと近づくと、正面から抱きしめる。
『今帰らなくても、もう少し小降りになってからでもいいんじゃないか?』
それは私を気遣ってなのか、なにか衛士の思惑があるのか。雨の音は逆に部屋に静けさをもたらした。時間を気にしつつしばらく葛藤し、私は彼の背中に腕を回す。
『うん。甘えようかな』
私の答えを聞いて腕の力が緩められる。彼と目が合いそっと唇が重ねられた。
『雨も悪くないな』
苦笑する衛士の顔がどこか嬉しそうで胸がときめく。
ふと意識を戻し、こっそり運転する衛士の整った横顔を見つめる。真っすぐな眼差し、すっと伸びた鼻筋に薄い唇。
付き合っていたときもこうやって彼の姿を盗み見した。そのたびに、何度も彼を大好きだと再確認した。
「甘えてもいいかな?」
茉奈のためにも、彼の厚意を素直に受け取ろう。
「どうぞ。正直、未亜自身に甘えてもらいたいんだ」
「……もう衛士にはたっぷり甘やかされたよ」
私の切り返しに衛士が視線だけこちらに寄越す。その瞳がかすかに揺れていた。私はなにも言わず微笑んで窓の外を改めて見た。