転生うさぎ獣人ですが、天敵ライオン王子の溺愛はお断りします!~肉食系王太子にいろんな意味で食べられそうです~
その後、マリルーがシフォンケーキとクッキーを手土産に私の家を訪ねてきた。ばつが悪そうな表情を浮かべる彼女を見て、私の情報を勝手にレオン様に売ったことを気にしているのだとすぐに悟った。いつもより手土産の量が多いのも、マリルーなりの罪滅ぼしだったりして……。
「もうっ! 本当にたいへんだったんだから! 今日に限ってなかなか姿を現さなかったのもわざとでしょう?」
「ごめんってば~! レオン様、ずっとリーズとふたりで話したがってたからさ。健気な姿を見せられると、あたしがなんとかしてあげないとって思っちゃって」
「私の肩を持つって選択肢はなかったわけ?」
ぷんすかと怒りながら、グサッとシフォンケーキにフォークを刺した。そんな私を見て、マリルーは手を合わせながら平謝りする。
「リーズが本気でレオン様の事嫌がってるって思わなかったんだもん。だって、国中の誰もが憧れる王子様だよ? しかも百獣の王、ライオンの獣人に相手にされるなんて光栄なことだと思うけどなぁ。あたしたちにも優しいし、性格にも問題なさそうじゃない」
マリルーはレオン様を好意的に捉えているようだ。
「マリルーも知ってるわよね? 私にとって彼が〝ライオン〟であることが最大のマイナスポイントなの」
「自然界で生きる動物たちとあたしたちは違うんだから、怖がる必要ないって! そ、れ、に! 王子と結婚したら玉の輿よ? こんな狭い村から出て、王都で優雅な暮らしが待ってるわ。今まで散々下に見てきたやつらを上から眺めるのって、最高に気持ちよさそう」
「そんなのどうだっていいわ。王都へ行ったって、ベルもマリルーもいないじゃない。だったらここで今まで通りの暮らしをしたほうが、ずっと楽しいわ」
大体、ライオン獣人だらけのラファルグ家に嫁ぐなんて、私にとっては自殺行為だ。
「ベルはリーズが王都へ行ったら、王都についていくんじゃないの?」
マリルーが、床に気持ちよさそうに横たわっているベルに聞いた。
「俺は王子によく思われていないからむずかしいだろうな。俺的にも、王都よりは静かなこの村のほうが居心地がいい」
「ベルがそう言うなら、なおさらレオン様と結婚なんて無理だわ!」
私が言うと、マリルーが悔しそうに言う。
「ちぇっ……リーズが王子の妻になったら、ついでにあたしもおこぼれで貴族と結婚できるかなーなんて期待したのに」
「マリルーったら、本当はそれが狙いだったのね?」
舌をぺろっと出して、マリルーはおちゃめな笑顔を見せた。
「半分冗談で半分本気! 今日のこと、よけいなお世話だったみたいでごめんね。昔からずっとリーズのこと見てきたから、リーズには幸せになってほしくてさ。レオン様との結婚が幸せって、自分の中で勝手に決めつけてた」
「ううん。私こそ、期待に応えてあげられなくてごめんね」
レオン様との結婚イコール幸せっていうマリルーの考えは、単純だけど間違ってはいないと思う。隔離生活を強いられてきた私たちにとっては、王都へ行けること自体が夢みたいな話だ。
「もうっ! 本当にたいへんだったんだから! 今日に限ってなかなか姿を現さなかったのもわざとでしょう?」
「ごめんってば~! レオン様、ずっとリーズとふたりで話したがってたからさ。健気な姿を見せられると、あたしがなんとかしてあげないとって思っちゃって」
「私の肩を持つって選択肢はなかったわけ?」
ぷんすかと怒りながら、グサッとシフォンケーキにフォークを刺した。そんな私を見て、マリルーは手を合わせながら平謝りする。
「リーズが本気でレオン様の事嫌がってるって思わなかったんだもん。だって、国中の誰もが憧れる王子様だよ? しかも百獣の王、ライオンの獣人に相手にされるなんて光栄なことだと思うけどなぁ。あたしたちにも優しいし、性格にも問題なさそうじゃない」
マリルーはレオン様を好意的に捉えているようだ。
「マリルーも知ってるわよね? 私にとって彼が〝ライオン〟であることが最大のマイナスポイントなの」
「自然界で生きる動物たちとあたしたちは違うんだから、怖がる必要ないって! そ、れ、に! 王子と結婚したら玉の輿よ? こんな狭い村から出て、王都で優雅な暮らしが待ってるわ。今まで散々下に見てきたやつらを上から眺めるのって、最高に気持ちよさそう」
「そんなのどうだっていいわ。王都へ行ったって、ベルもマリルーもいないじゃない。だったらここで今まで通りの暮らしをしたほうが、ずっと楽しいわ」
大体、ライオン獣人だらけのラファルグ家に嫁ぐなんて、私にとっては自殺行為だ。
「ベルはリーズが王都へ行ったら、王都についていくんじゃないの?」
マリルーが、床に気持ちよさそうに横たわっているベルに聞いた。
「俺は王子によく思われていないからむずかしいだろうな。俺的にも、王都よりは静かなこの村のほうが居心地がいい」
「ベルがそう言うなら、なおさらレオン様と結婚なんて無理だわ!」
私が言うと、マリルーが悔しそうに言う。
「ちぇっ……リーズが王子の妻になったら、ついでにあたしもおこぼれで貴族と結婚できるかなーなんて期待したのに」
「マリルーったら、本当はそれが狙いだったのね?」
舌をぺろっと出して、マリルーはおちゃめな笑顔を見せた。
「半分冗談で半分本気! 今日のこと、よけいなお世話だったみたいでごめんね。昔からずっとリーズのこと見てきたから、リーズには幸せになってほしくてさ。レオン様との結婚が幸せって、自分の中で勝手に決めつけてた」
「ううん。私こそ、期待に応えてあげられなくてごめんね」
レオン様との結婚イコール幸せっていうマリルーの考えは、単純だけど間違ってはいないと思う。隔離生活を強いられてきた私たちにとっては、王都へ行けること自体が夢みたいな話だ。