義兄の純愛~初めての恋もカラダも、エリート弁護士に教えられました~

 自分の部屋へ招くと、聖さんは脱いだコートを私のポールハンガーにかける。もう八年もここに来ているので、さすがに手慣れている。

 そして、長い指をネクタイの結び目に差し込んで緩める。


「じゃあ、始めようか」


 そこはかとないセクシーさを感じる声を合図に、私の脈拍数は上昇を始めた。

 ──そこからは、私の秘密の時間。

 緊張感漂う部屋にふたりきり。聖さんの扇情的な声が耳元で響く。


「何度も教えたでしょう。自分で入れてみて」


 いつもリードしてくれる彼だが、優しいだけじゃない。時に意地悪に翻弄してくる。

 これができればきっとご褒美をもらえるから、私は言われるがまま目的のものを挿入する。


「こ、こう?」
「ん……上手」


 満足したような吐息交じりの声が鼓膜をくすぐり、背筋がぞくりとした。

 どうしてこんなに色っぽいの。これだけで息が上がってしまいそう。


「動かすよ」


 そう言うと共に私の手に彼のそれが重ねられ、どっくんと心臓が飛び跳ねた。妄想が限界を突破する。
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