別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「……心春が結婚相手を連れてくると聞いて、それはもう飛び上がるほどうれしかったのですが……。天沢さんは、心春の傷痕についてはご存じですか?」


それを心配して反応がおかしかったの?
でも、態度が変わったのは、陸人さんが名乗ってからのような……。
気のせいかな。


「はい。全部承知しております。ですが、私は心春さんと一緒に生きていきたいと願っています」


あれほど緊張していた陸人さんだが、父をまっすぐに見てはきはきと話す。
私はその言葉がうれしくて、黙って聞いていた。


「そう、ですか」
「彼女が望むなら、傷痕をきれいにする治療ができたらと思っておりまして」
「治療?」


母が声をあげて身を乗り出した。


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