別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
恍惚の表情を浮かべる彼の、深く、そして甘いため息を聞くだけで、ますます体が敏感になるのはおかしいだろうか。

熱いキスを繰り返しながら律動を繰り返す彼は、一度出ていき今度は私をうしろから貫いた。


「んぁっ……」


最奥を突かれて背をしならせると、彼は私の傷にそっとキスを落とす。


「陸人、さ……」
「どうした?」
「大好き」


普段はこんなことを口にできない。
でも、気持ちがあふれてきて止まらないのだ。

ずっと醜いと思い続けてきた傷さえも愛おしいと言ってくれる彼となら、幸せに生きていける。


「俺のほうが。愛してるよ、心春」


甘くささやいた彼は、動きを激しくしてやがて欲を放った。



学会のために陸人さんが旅立ったあとも、いつものように食彩亭で働いている。


「心春ちゃん、食彩御膳あがったよ」


重さんは今日も元気だ。


「今日はなんですか?」
「ぶり大根」
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