別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
たくさんの園児が園庭に出てきて、空に向かって手を上げている。


「ママ。雪まるま作ってくる!」

「あはっ。雪だるまね。でも雪だるまは積もらないと無理なのよ」


降り方が激しくないため、地面に落ちてもすぐに溶けていく。

ただ、昼過ぎから大雪になるという予報を耳にしたので、もしかしたら雪だるまも作れるかもしれない。


「凛。寒いからお外に行くときは上着着てね」
「はーい」


また気のない返事だ。

外にいる園児たちも薄着で、見ているこちらが寒くなるけれど、きっと体温の高い彼らは気にならないのだろう。

先生に凛を託した私は、職場へと急いだ。



仕事を初めて一時間ほど経った頃。
「本宮さん!」とチーフが焦った様子で私を呼んでいる。

「はい」


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