別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
忙しいのに、そんなことまで?


「ママ、クリスマス会しよ!ケーキ食べる!」


凛が目を輝かせて私に訴える。


「でも……」
「俺ひとりでは食べきれないからお願いできないかな。今、肉じゃがコロッケも買ってきたんだ」


食彩亭にも行ってくれたの?前回凛が大喜びして食べていたからだ、きっと。


「それでは、お邪魔させていただきます」


引けなくなった私は承諾した。

でも、陸人さんのマンションに行くなんて、緊張で指先が冷たくなってきた。


凛にせがまれて後部ドアを開けると、赤いチャイルドシートが取り付けられていて目を見開く。


「これ……」
「凛ちゃんの席。これから使ってもらえるとうれしい」
「そんな……」


義務付けられているとはいえ、わざわざ用意したの?


「凛の?」
「そうだよ。座ってみて」


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