別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「これもいただいたの? お気遣いありがとうございます」


以前、おもちゃ屋でくまのぬいぐるみをせがまれたが意外と高価で、経済的に余裕がなくてあきらめてもらった。

これはそのときのものよりずっと大きい。


「とんでもない。ちょっと大きすぎたね。凛ちゃんの顔が見えないや」


陸人さんは終始笑顔で、凛のことを歓迎してくれているのが伝わってくる。

それから三人で食卓を囲んだ。

私の隣に座った凛は大好きなチキンを口いっぱいに頬張り、ご機嫌だ。


「お母さんも食べて」
「ありがとうございます」


本当なら、こうして三人で幸せな生活を送っていたのかもしれないと思うと、食が進まない。

私は決断を間違えたのだろうか。

でも、ここを去ったときはまだ凛の存在に気づいていなかったし、陸人さんに楽になってもらいたかった。

私の傷を治すために医師にまでなった彼を、これ以上苦しめたくなかった。

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