別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「なんて、俺がそうしてほしいだけなんだけど。勝手だな、ごめん。心春とこうして触れ合えるだけでも奇跡なのに」


奇跡と言うほど私を想ってくれていたの?


「とてもありがたい提案ですけど、凛のこともありますので……」

「そうだよな。凛ちゃんだっていきなり環境が変わるのはよくない。ただ、俺はそれでもいい……いや、むしろそうしたいと思ってることだけは心にとどめておいて。そうでないと心春は壊れるまで自分を追い込みそうだから」


昔から変わらない彼の優しさに触れ、心が温かくなる。


「ありがとうございます」
「それと……これも提案だから突っぱねても構わないけど……」


彼は言葉を選びながら再び話し始めた。


「もし仕事を続けるというなら、食彩亭に戻らないか?」
「食彩亭に?」
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