別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「俺、幸せすぎて泣きそう」
「そんな」


一旦離れた彼は、切なげな表情で私を見下ろす。


「傷は痛まない?」
「大丈夫」


だから、早く……早く私を貫いて。

こんなはしたない感情が自分にあるとはびっくりだったが、彼を求める気持ちが止まらない。


「優しくできなかったらごめん」


陸人さんは私の額に唇を押しつけたあと抱き上げ、寝室に向かった。

大きなベッドに私を下ろした彼は、シャツのボタンを外しながら、覆いかぶさってくる。

ギシッと音を立てて沈むマットが私の緊張を煽った。


「愛してる、心春」


彼は愛をささやき、私をじっと見つめて動かない。


「好きすぎて、お前を壊してしまいそうだ」
「……壊して」


粉々に壊して、あなたの一部にしてほしい。
そんな感情があふれてくるほど彼が欲しい。


「心春」


唇をつなげてスカートをたくし上げた陸人さんは、骨ばった大きな手を太ももに滑らせた。
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