別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「式を挙げたら……もうひとりどう?」


陸人さんの提案に驚き顔を見上げると、少し照れくさそうに微笑んでいた。


「心春が大変なのはわかってるんだけど、俺も育児頑張るから。家族が増えるといいなと思って」


控えめに言うのは、私の負担を気にしているのだろうけど……。

私は彼の手を強く握り返した。


「心春?」
「私も、凛の妹か弟が欲しいです」


こんな幸せな未来を考える日がやってくるなんて。


「ほんと?」
「ほんと」


笑いかけると、彼はいきなり私の腰を引いて唇を重ねた。


「ちょっ……」


少し触れただけで離れたものの、こんなに人がたくさんいるのに。
しかも、凛も先生も、ほかの保護者たちもいるのよ?


「心春が悪いからな」
「なんで私?」
「心春がかわいいから悪い。こうして触れているだけで、抱きたくなるんだよ」
「な、なに言って!」


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