別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
そういえば、弁当にもイカリングを入れてきた。
今日は魚介類を避けるべきだったかもしれない。


「あのイカさんはしないかな」
「じゃあ、イルカさん?」
「イルカさんもちょっと……」


私が困っていると、陸人さんが凛を抱き上げた。


「ここにいるお魚さんは食べないんだ。食べたらいなくなっちゃうだろ? パパと一緒にあっちも見に行こうか」

「うん、行く!」


さっきまで祐くんに夢中だった凛だけど、陸人さんに抱かれてはしゃいでいる。


「顔の赤い心春も行くよ」
「もう!」


陸人さんのたくましい背中を見て思う。

私は彼を信じてついていく。

そして、凛と、もしかしたら将来授かるかもしれないもうひとりの子と一緒に、誰もがうらやむような温かい家庭を築こう。

私たちが歩いてきた道は平坦ではなかったけれど、彼と一緒なら幸福は保証されているから。


「パパ、あとでイカさん食べようね」


「だから、食べないって」


マイペースな凛の発言に苦笑する陸人さんは、隣に並んだ私の手をそっと握って微笑んだ。



【END】
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