別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「はい」


私、本当に天沢さんの彼女になったんだ。

胸にじわじわ喜びが広がっていく。

体を離した彼が私の顔をまじまじと見つめるので、照れくさくてたまらない。


「俺が必ず守る。なにかあっても、心春を守る」


そう強く宣言されて、視界がにじんでくる。

彼なら私が背負っている荷物を丸ごと抱えてくれるような気がして、感極まってしまった。

それが私のただの思い込みで、いつか傷について知ったら離れていくかもしれない。

でも今は、天沢さんの温かい腕の中に飛び込みたい。


「どうした? なんでも言って」


「……私も、好き。天沢さんが、好き……」


私がこんな感情を持ったら迷惑なのではと怖かった。
けれども、抑えられない。

正直に気持ちを伝えた瞬間、頬に涙が伝う。
すると彼は大きな手でそれを拭ってくれた。


「ほんと、に?」


驚いたような顔を見せる彼にうなずく。


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