別れを選びましたが、赤ちゃんを宿した私を一途な救急医は深愛で絡めとる
「俺も好き。ずっと好きだった。もちろん、これからも」


そうささやいた彼は、私を引き寄せて唇を重ねた。

柔らかい彼の唇は、甘くて燃えるように熱い。
初めてのキスは、私に幸せをもたらした。

天沢さんはしばらくして離れていき、少し照れくさそうにはにかむ。


「にたつきが止まらないかも」
「天沢さんに限ってそんな……」


それほど喜んでくれているのがうれしい。


「俺、陸人って言うんだ」
「はい。知ってます」
「そう呼んでくれないかな」


そういう意味だったのか。
まともに恋愛をしてこなかった私には、暗黙の了解はハードルが高い。

でも、彼が望むのなら……。


「陸人、さん」


名前を呼んだ瞬間、恥ずかしさとともに、どこか懐かしいような不思議な感覚に襲われる。

なんだろう、これ。


「うれしい。これからよろしく、心春」
「はい」


返事をすると、もう一度抱きしめられた。
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