離婚しましたが、新しい恋が始まりました


義母は自分の思う通りに何でも決めたがる人だ。
たぶん結衣に結婚を勧めるのは、これからも上流社会で生きていくために都合がいいからだ。
娘の結婚相手に、夫の代わりとなる後ろ盾の役目を負わせたいのだろうと紬希は思った。

「今日も候補の方を何人かお呼びしているから、あなたは……」

見咎めるように、じっと紬希を見てから逸子ははっきりと言った。

「バツイチの姉がいたら結衣の縁談に障りがあるから、邪魔しないでね」

「……はい」

冷たいひと言だった。結衣が結婚相手の候補者たちと会う時に離婚経験のある義姉がいては迷惑なのだろう。


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