離婚しましたが、新しい恋が始まりました
「有沢さんって、喋るとイメージ変わりますよね」
「そうですか?」
定食屋でそれぞれに料理を注文をしたら、桂木が突然切り出した。
「初めてお会いした時は、すっごくキリっとされてたから真面目な方なんだろうなって思いました」
「あ、良く言われます。お堅いイメージみたいで」
「でも、お話してみたら気さくな方で驚きました」
「よく食べますし」
「アハハ!そうですね」
「自分で作るの面倒なんで、作ってもらって食べられるの最高です」
「そういうところ、好きですね」
好きという言葉を、桂木はサラッと口にした。
「料理が得意っていう自画自賛は良く聞くんですが」
「ああ、女子力のアピールですね」
「あなたみたいに自分から否定されると新鮮です」
「う~ん、褒められてます?」
「もちろんです」
また、二人で笑った。それからは、夢中で熱々の豚の生姜焼き定食を食べた。