離婚しましたが、新しい恋が始まりました


「えっ?」

「君のお義母さんと義妹には、きちんとお断りしてきた」

(あの自己顕示欲の塊のようでな、口が立って強気な義母に面と向かって断った?)

紬希は信じられない思いで光宗をまじまじと見つめた。

「義母が失礼な事を言っていたら……申し訳ありません」
「いや、とんでもない。こっちだって、はっきり言わせてもらったから」

磐の父や兄が経営している病院の財力を当てにされても困るし、彼自身これからの働き方を考えている最中だった。
結衣を結婚相手だなんて考えた事も無かったのに、母親の方が熱心でグイグイと押しつけられそうになって焦ってしまった。だか磐は、自分には好きな女性がいると言ってはっきりと断った。

「結衣さんはまだ大学生だろう。これからいくらでも出会いがあるって言っておいたよ」

「ありがとうございます。私もまだ早いって思っていました」

「そう言えば、結衣さんに聞かれたんだ。お義姉さんと付き合ってるのかって?」
「ええっ?結衣がそんな事を?」

「できれば、そうなりたいって答えた」
「あ……」

「結衣さんに励まされたよ。頑張って下さいって」

紬希は何て答えていいのか分からずに、俯いた。頬に熱が集まってくる。

(先生が私と付き合いたいって受け取っていいの?)





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