お見合いマリアージュ~敏腕弁護士との仮初めの夫婦生活、彼の愛は予想外でした~
愛の告白は突然に。

~瓜生side~

第一審で敗訴となった裁判は第二審で逆転勝訴なった。

挙式まで後二週間。

「失礼します」
俺の執務室に内海が入って来た。

「何だ?内海」

「折り入って、設楽さんに話があって」

「俺もお前に話があったんだ」

「私に話?」

「お前の息子を借りたくて」

「えっ?」

「俺と与奈の挙式のリングボーイを頼みたいんだ。リングガールは妹の娘がやるんだけど、一人じゃ嫌だと駄々を捏ねてな。困ってんだよ」

「設楽さんの妹の葵さんって、「フロンティアカンパニー」の宇佐美社長の奥様ですよね」

「そうだ。頼めるか?」

「聖斗に訊かないと」

「礼は弾むぞ。内海」

「聖斗に訊いてみます」

「頼んだぞ。じゃお前の話を訊こうか」

俺は内海の話に耳を傾けた。
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