甘やかし婚 ~失恋当日、極上御曹司に求愛されました~
「はい、これね。こっちは佐多くんの分だけどどうする?」
「もらうわ。佐多は今、響谷ホールディングスとの仕事で手一杯だから」
「えっ、あの超イケメンの響谷副社長がいる響谷ホールディングスですか!?」
課長の渋面をもろともせず後輩が黄色い歓声を上げる。
対する塔子は無言でうなずく。
「由衣ちゃん、知ってるの?」
「もちろんです! 響谷家唯一の独身男性で将来の響谷ホールディングスを担う若き御曹司ですから。日本で一番の難関大学を首席で卒業し、自社のグループ会社で修業中にとんでもない業績を叩き出した話はもはや伝説ですよ!」
「さすが由衣ちゃん、よく知ってるわねえ」
後輩の熱弁に親友が感心したように、ポスターを横に置き小さく拍手する。
「私の理想の王子様ですから! 雑誌で特集記事を読んで以来の大ファンなんです」
「へえ……」
「まさか沙也さん、知らないんですか!?」
「取引先だし、さすがに社名と名前は知ってるけど、評判や容姿とかはあまり……」
私の返答に由衣ちゃんは嘘でしょ、と声にならない悲鳴を上げる。
「だってほら、普段絶対に関わらない人でしょ? 雲の上の存在というか……」
「確かに響谷副社長といえば女性をとっかえひっかえ、来るもの拒まずといった悪評が目立ちますし、沙也さんが最も敬遠するタイプですよね。結婚願望も皆無みたいで、どんなに素敵な女性や名家のご令嬢でも一カ月もたずに別れてるそうですよ」
「その話、私も聞いた。でも裏を返せばそれだけモテるってことよね。きっと恋愛とかで悩んだりしないんでしょうね」
塔子が小さく息を吐く。
「もらうわ。佐多は今、響谷ホールディングスとの仕事で手一杯だから」
「えっ、あの超イケメンの響谷副社長がいる響谷ホールディングスですか!?」
課長の渋面をもろともせず後輩が黄色い歓声を上げる。
対する塔子は無言でうなずく。
「由衣ちゃん、知ってるの?」
「もちろんです! 響谷家唯一の独身男性で将来の響谷ホールディングスを担う若き御曹司ですから。日本で一番の難関大学を首席で卒業し、自社のグループ会社で修業中にとんでもない業績を叩き出した話はもはや伝説ですよ!」
「さすが由衣ちゃん、よく知ってるわねえ」
後輩の熱弁に親友が感心したように、ポスターを横に置き小さく拍手する。
「私の理想の王子様ですから! 雑誌で特集記事を読んで以来の大ファンなんです」
「へえ……」
「まさか沙也さん、知らないんですか!?」
「取引先だし、さすがに社名と名前は知ってるけど、評判や容姿とかはあまり……」
私の返答に由衣ちゃんは嘘でしょ、と声にならない悲鳴を上げる。
「だってほら、普段絶対に関わらない人でしょ? 雲の上の存在というか……」
「確かに響谷副社長といえば女性をとっかえひっかえ、来るもの拒まずといった悪評が目立ちますし、沙也さんが最も敬遠するタイプですよね。結婚願望も皆無みたいで、どんなに素敵な女性や名家のご令嬢でも一カ月もたずに別れてるそうですよ」
「その話、私も聞いた。でも裏を返せばそれだけモテるってことよね。きっと恋愛とかで悩んだりしないんでしょうね」
塔子が小さく息を吐く。