本気の恋を、教えてやるよ。



その微笑みがあまりにも綺麗で、優しくて、私は思わず見惚れてしまった。


「あのね、梓ちゃん……」


抱きついてきている梓ちゃんの耳元でそっと呼ぶと、どうしたの?と言うように薄い膜の張った瞳がこちらを見る。


「……私ね、決めたことがあるの。あとで、メッセージ送るね?」


すると梓ちゃんは不思議そうにしながらも、待ってるね、と頷いてくれて。


私たちはそれから、三人で楽しく食事をした。


駒澤くんはあまり喋るタイプではないけど、聞き上手で、話してて楽しい。


梓ちゃんも話してて楽しいのか、すっかり元気になった梓ちゃんを横目に、さらに決意を固める。


──決めた。次のデートで、本当に慶太が私とまだ付き合いたいのか、どうしてこの関係を続けるのか、ちゃんと確認する。


それで……頑張って、別れ話もしてみよう。


そうすれば梓ちゃんも安心してくれるだろうし、駒澤くんに心配をかけることももう無い。



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