イノセント・ハンド
車に乗って40分程が過ぎた。
風井はまだ、華やかな街並みや風景の説明を続けている。
紗夜は、途中からサングラスを外していた。
そして、気付いていた。
彼女の研ぎ澄まされた聴覚や、見えない目にもわずかに届く光、そして信号の間隔。
それは、風間が話す風景とは違っていた。
車は東京湾に浮かぶ、古い工場跡地へと向かっていたのである。
そして、大きな古い建物の中へと入り、止まった。
その時。
ビクンッ!
紗夜の体が大きく揺れた。
自分の中に、何かを感じる紗夜。
そしてその感覚は、いつも自分に、強さを与えて来たのものであった。
少女が…戻った。
~刑事課~
停電はすでに復旧していた。
『いなく・・・なった?』
宮本がつぶやく。
『バカ、彼女の元へ帰ったってことだ。とにかく、警視の車を指名手配するんだ。』
『課長、警視総監秘書に聞いたんですが、今夜はディナーの予定はないと・・・』
咲の報告に宮本が反応する。
『ちょっと待ってくださいよ。彼らは紗夜のあの能力に気付いたんですよね。ということは、彼らはすごく不安になったはず。』
『しまった、サヤの身が危ない。彼らは、サヤを消すつもりだ!!』
『えぇ~!どっちが危険か分かんないけど、何か見つける方法はないの!?』
『あっ!』
宮本の頭に、モールでのシーンが思い出された。
『サヤさんは、GPS発信機を持っています。アメリカで使っていたとかで。』
『サキ、直ぐにアメリカへ電話して、サヤの居場所を探知させてくれ。宮本、行くぞ。』
『は、はい。』
二人は、署を飛び出して行った。
風井はまだ、華やかな街並みや風景の説明を続けている。
紗夜は、途中からサングラスを外していた。
そして、気付いていた。
彼女の研ぎ澄まされた聴覚や、見えない目にもわずかに届く光、そして信号の間隔。
それは、風間が話す風景とは違っていた。
車は東京湾に浮かぶ、古い工場跡地へと向かっていたのである。
そして、大きな古い建物の中へと入り、止まった。
その時。
ビクンッ!
紗夜の体が大きく揺れた。
自分の中に、何かを感じる紗夜。
そしてその感覚は、いつも自分に、強さを与えて来たのものであった。
少女が…戻った。
~刑事課~
停電はすでに復旧していた。
『いなく・・・なった?』
宮本がつぶやく。
『バカ、彼女の元へ帰ったってことだ。とにかく、警視の車を指名手配するんだ。』
『課長、警視総監秘書に聞いたんですが、今夜はディナーの予定はないと・・・』
咲の報告に宮本が反応する。
『ちょっと待ってくださいよ。彼らは紗夜のあの能力に気付いたんですよね。ということは、彼らはすごく不安になったはず。』
『しまった、サヤの身が危ない。彼らは、サヤを消すつもりだ!!』
『えぇ~!どっちが危険か分かんないけど、何か見つける方法はないの!?』
『あっ!』
宮本の頭に、モールでのシーンが思い出された。
『サヤさんは、GPS発信機を持っています。アメリカで使っていたとかで。』
『サキ、直ぐにアメリカへ電話して、サヤの居場所を探知させてくれ。宮本、行くぞ。』
『は、はい。』
二人は、署を飛び出して行った。