LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~

私達の涙が止まる頃。


綾知さんに抱き締められて、そのままベッドに押し倒された。



「千花が嫌なら、しない」


「嫌じゃないかな…」


けど、まだ少し怖いって気持ちはある。


私を見下ろす綾知さんの顔は優しくて。


昔、初めて会った時のこの人を思い出した。


もし、この人に呪いがかかっていたのならば、それはもう解けたのだろう。



「俺も昔は、辻山さんと俺の父親は絶対そういう関係だと思ってたんだ」



「え?」


綾知さんのその言葉に、何故、今、そんな事を話すのかと、首を傾げてしまう。


「だから、辻山さんに娘が居ると知った時、その子は父親の子供で、俺の妹だと思ってた。
だから、あのパーティーの時、辻山さんの娘が来てるって聞いて。
なんだか、ドキドキしながら千花に会いに行ったな」


「そうなんだ?」


「うん。俺、一人っ子で兄弟とかに憧れてて。
弟や妹が欲しくて。
それは無理なんだけど」


今日、お義母さんと色々話した時に言っていたが。


綾知さんは、結婚して数年してから、やっと出来た子供で。


その出産の時に、胎盤の癒着があってお義母さんは子宮から大量出血し。


やむなく、その時に子宮を全て摘出したらしい。


それで、もう二度と子供の産めない体に。


そういう事もあって、お義母さんはとても一人息子の綾知さんを可愛がっているのだろうし。


その、綾知さんの兄弟が欲しかったって所から、この人の子供好きが来ているのかもしれない。

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