LOVEHATE~御曹司社長と黒い子作り婚~




終わった後も、裸のまま布団に入り、綾知さんには腕枕をされ、抱き締められていた。




「中で出したけど、良かった?」


そう訊かれて、そうか、と思った。


「大丈夫。妊娠しないから、
あ、嫌味とかそういう意味じゃなくて!
それに、別に妊娠しても構わないし、でも、今回は妊娠しないの」


言ってる事が無茶苦茶な私に、
綾知さんは、首を傾げている。



「実は私、ピル飲んでるの」


「ああ、なるほど」


私はこっそり、ピルを飲んでいた。



「実は、一度、滝沢さんと会って」


「滝沢君?」



弁護士の、滝沢斗希さん。



あれは、私が眞山家に引っ越して来た、次の日の月曜日の事だった。


仕事が終わり、駅に向かう私の前に、突然、滝沢さんは現れた。



「また、滝沢さん!」


そう言って、警戒する私に、滝沢さんは苦笑している。



「俺、辻山さんには嫌われてるよね?
ごめん。もう辻山さんじゃなくて眞山さんだよね?」



そういう所が、この人が苦手だと思う。


それ以上に、この人が現れると、ろくな事が起こらない。



「眞山社長から千花さんは行動をチェックされてるみたいだから、手短に話すよ。
つい最近、眞山社長から俺に電話が掛かって来て。
用件は、千花さんの事を妊娠させてくれって、とんでもない用件で」


そう言えば、言っていた。



"ーー本当は、倉持の前に滝沢君にお願いしたんだよねぇ。
じゃあ、さすがにそれは、って鼻で笑われてーー"


「けど、断ったんですよね?」


「そりゃあ。
けど、眞山社長は俺が断るのを分かってて、言って来たような気がするんだ」


「どういう意味ですか?」



「どっかでは、眞山社長もしてはいけない事をしてる気がするんだけど。
自分じゃあ、止まれなくて。
だから、俺が止めてくれるのを期待したんじゃないかって」


「それで、止めてくれたんですか?」


土曜日、私は倉持さんに…思い出しても、吐き気がする。


きっと、この人は止めていない。


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